生活が単調になりがちな高齢者にとって、食事やレクリエーションは非常に大切な時間となります。
特に、食事は大きな楽しみのひとつです。
車いすを利用しても食卓について、家族と一緒に食べるようにしたいものです。
食卓での工夫
- 高齢者のペースを大切にして食事を進めることが大切です。
- 自主性を大切にして、世話を焼きすぎないようにしましょう。
- 食事の制限がなければ、家族と同じ献立を用意し、分量だけを少な目に。
- マヒ症状などのある高齢者の方には、専用の器具を使用します。
- 食卓に着く姿勢が楽になるように、クッションや座いすなどを用意してください。
利き手のマヒが軽い場合
マヒした方の手で自助用のスプーンやフォークを使います。
利き手のマヒが強い場合
箸を持つ手(利き手)を交換してみてください。滑り止めマットや、中身がすくいやすい皿などを使うと便利です。
利き手ではない方がマヒしている場合
箸は普通に使えますが、茶碗や皿は持ちにくいので、滑り止めマットなどを利用します。
調理と食事のポイント
- タンパク質、ビタミン、カルシウムなどバランスを考え、品数は多く、量は少しずつ。
- のどに詰まりやすい食品に注意する(餅、パン、さといも、イカ、タコ、こんにゃく、豆類など)。
- 一口で食べられる大きさにしておく。
- 魚は骨のない切り身を使ったり、骨を取ってあげたり、小骨の多い魚はすりつぶす。
- パサパサしたものはむせやすいので、汁気を含んだものにする。
- 食器の色や形、食べやすい大きさや形など、食欲をそそる工夫をする。
- 食事の前に排泄をすませ、よく手を洗っておく。
- できるだけ家族と一緒に楽しく食事をする。
- こぼれたものを受けるポケットが付いたエプロンなど、衣服などを汚さない工夫をする。
日常生活での工夫
- 男女とも身だしなみに気を配ることは、若々しい気持ちを持続させてくれます。
様々な身だしなみ用具を使って、自分で身だしなみを整えることで、リハビリにもつながります。 - 握力が弱くなってきても様々な生活支援用具があります。
他人に頼らず、自ら行動することが大切です。 - 立ったり、座ったりといった動作が困難になってきた人は、立ち上がり機能付のいすなどを活用して、なるべく筋肉を使うようにしてください。
- 遊び感覚でできるリハビリ・レクリエーション用品を積極的に使って、運動するとよいでしょう。